こんにちは、つくたろうです。
今回は僕の大好きな「ドメインハック」を広めるべく記事を書いていきたいと思います。
これからドメインを取得しようかな〜なんて考えてる方に、是非読んでもらいたい内容です。
ドメインハックとは
ドメインハックというのは、トップレベルドメインとセカンドレベルドメイン以降のアルファベットを使って意味のある文字列を作ることです。
Wikipediaには、以下のように記述されています(引用)。
ドメインハック(英語: domain hack)とは、本来、ドメインが持っている意味(国、団体等)を無視して、区切り符号であるピリオドをとった場合に、別の意味の単語になるようなドメインのこと、もしくはその様なドメインを作ることを言う。ここでのハックは(プログラム等で)技能が高い操作を行うことを意味しており、セキュリティを破ったり悪用することを示すものではない(詳細はハッカー、ハッカー文化を参照のこと)。
この説明だけではなかなか伝わらないと思うので、例を紹介したいと思います。
まず、最も有名なドメインハックとされている「delicio.us」というものがあります。
これは、.usドメインについて「delicio」というセカンドレベルドメインを取ることで、「delicious」という英単語を表現しているドメインハックになります。
有名なサービスでも、ドメインハックを使ったURLを運用しているものが多くあります。
例えば、「youtu.be」。これはベルギーのccTLDである「.be」というトップレベルドメインに対して「youtu」というセカンドレベルドメインを登録して、全体で「youtube」を表現しているドメインハックとなります。
YouTubeはこれを短縮URLに運用しており、短いURLでありながら一目で「YouTubeの動画へのURLだな」と分かるようになっているところが非常に魅力的です。
Webサービス以外にも、創作物なんかの公式サイトをタイトルにちなんだドメインハックにするパターンもあります。
今話題沸騰中のアニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」の公式サイトのドメインは「bocchi.rocks」であり、これはトップレベルドメイン「.rocks」にセカンドレベルドメイン「bocchi」を登録することで「ぼっちざろっく」という作品タイトルをドメインハックで表したものになっています。
ドメインオタクの僕は、ぼざろがアニメ化する前から「ドメインハックで公式サイトを作っている作品がある」とぼざろに注目していたんですが、放映してここまで盛り上がるとは。すごい作品になりましたね。
ちなみに、ウェブサイトを乗っ取ったりする行為は「ドメインジャック」「ドメインハイジャック」と呼ばれ、ドメインハックとは全く別の行為です。
たまに間違えて使っている人がいるので注意です。(サイトを乗っ取ることを「ドメインハック」と間違えて呼んでいるケースを特によく見かけます。)
ドメインハックをするメリット・デメリット
ドメインハックについて紹介したところで、この「ドメインハック」をすることのメリットやデメリットを紹介していきます。
ドメインハックをするメリット
まずメリットとして挙げられるのは、URLを覚えてもらいやすくなるという点です。
最近は検索エンジンやブックマークの時代ですが、意外とURL直打ち勢というのは少なくありません。
僕も割とURLを直打ちして目当てのサイトを訪れることがあります。
直打ち勢というのはリピーターであることが多く、自分のサイトを積極的に巡回してくれる非常に大切なお客さんです。
ドメインハックでできたURLならサービス名やブログ名そのものであるため分かりやすいために入力しやすく、直打ちのお客さんを取りこぼすリスクを減らすことができます。
また、URLが短くなるので覚えやすいというのも非常に重要なメリットです。直打ち勢からしたら長いURLは入力するだけでも大変です。
直打ち勢を取りこぼさないことで、ドメインハックはアクセス数の底上げに使えるというわけですね。
またこれに関連して、URLそのものを短くしてスッキリさせられるというメリットもあります。
短いURLというのは何かと便利です。文字数を食わないのでSNSでの共有などもしやすくなりますし。
大手企業なんかは、企業の名前に基づいたドメインハックを使った短いURLを自社用の短縮URLに使っているパターンも多いですね。
例としては、アベマTVの短縮用URL「abe.ma」などがあります。サービス名そのままを短縮URLに使うという、完璧なドメインハックだと思います。
ちなみにアベマTVはそもそものURLも「abema.tv」というドメインハックで、メインURLも自社用の短縮URLもドメインハックという徹底ぶり。ドメインマニアからしたらここ以上にURLの美しい企業は無いんじゃないかとすら思えます(笑)
ちなみに、ドメインハックについてSEO的な点で言えば、良くも悪くもあまり通常のドメインと変わりません。
ドメインの種類によってインデックスや検索順位に何かしらの影響があるわけではない、とGoogleの担当者が回答しています。
結局は記事のコンテンツの中身次第、ということですね。
ドメインハックをするデメリット
ドメインハックをするデメリットとして、基本的にドメインハックによく使われるccTLDは値段が高いということが挙げられます。
もちろん安いものも多いのですが、中には余裕で年額1万円を超えてくるようなトップレベルドメインも少なくありません。
また、ccTLDの場合基本的に管理しているのがそれぞれの国なので、多少は国際情勢に左右される可能性があるということも考慮しておく必要があります。
最近だと例えば、海外の大手ドメイン販売業者「sedo」がロシアとベラルーシのccTLD「.ru」と「.by」の取り扱いを一時的に停止した、というニュースがありました。
ドメインを取得する際に、自分がその国のドメインを買っても良いと思えるか、ということについて納得してから買うようにしましょう。
また、国際情勢によって自社サイトが影響を受けることを防ぐために「ドメインハックで取ったドメインはメインサイト(.comや.netのサイト)へのリダイレクトにしか使わない」という使い方も一つの考え方である、ということは覚えていてもいいかもしれませんね。(例としては、「goo.gle」が「google.com」にリダイレクトされる、などがあります。)
ちなみにそれほど多くないケースですが、サードレベルドメインまで使ったドメインハックの場合、切れ目が分かりにくくなるという弱点があります。
というのも、ドメインハックに使える文字列を探していると「セカンドレベルは空いていないけどサブドメインまで使ったドメインハックならできる」という場合が往々にして出てきます。
例として、ポケモンのフォッコの英語名である「Fennekin」をドメインハックしたいと思った場合を考えます。
「Fennek.in」はもう取られているので取れないものの、「nnek.in」というドメインなら空きがあります。従ってこれを取得した上でサブドメイン「fe」を設定することで、「Fe.nnek.in」というドメインハックを成立させることが可能となります。
こういうサブドメインまで使った場合に、「頭の切れ目(ドットの位置)がどこか分かりにくくなる」ということが起こりうる(「F.ennek.in」や「Fen.nek.in」と間違える可能性がある)というのが、ドメインハックのデメリットの一つということですね。
ただまあ、あまりサードレベルのサブドメインまで使ってドメインハックをするパターンは多くないと思います。よほどドメインハックしたい単語が取られているとかでない限り、この「頭のドットどこかな問題」まで考える必要はないのかなと思います。
オススメのドメインハックの取り方
さて、ドメインハックがどういうものかやメリット・デメリットなどは伝わったかなと思います。
先ほどドメインハックの具体例として「youtu.be」を紹介しましたが、ここからはさらなる具体例の紹介も兼ねて、より多彩なオススメの「ドメインハック」の取り方を紹介していきます。
空きがある実例も紹介していくので、紹介した取り方でもし気に入ったものがあれば取得してしまってもいいかもしれませんね。
オススメのドメインハックの取り方①:既存単語
まず何といっても、ドメインハックで最も盛んなのは「delicio.us」のように「既存の単語」でドメインを取得するパターンです。
これは非常に美しくかつ単語自体が意味を持つため、URLを見ただけでサービスなどの内容を知ってもらえるというメリットがあります(例えば「delicio.us」ならグルメサイトを作るとかですね)。
ただし、おそらく思いつく限りの英単語でドメインハック可能なものは既に取得されている、またはあらかじめ高額に設定されている場合が多いというのが残念な点です。
もちろん非常に長い単語やマイナーな単語は残っているかもしれませんが、そういう単語に合った内容のサービスやブログを作るのはなかなか大変な気がします(例えば「brachistochr.one(brachistochrone、最速降下)」というドメインは空いており200円ぐらいで取得できますが、これにちなんだサイトを運営するのは至難の業です)。
とは言っても、ローマ字なら残っている場合がわりとあります。
例えば「.ki」ドメインを使った「daisu.ki」とかですね。実際にこれはまだ空きがあります。
当たり前ですがローマ字を扱うのは日本人なので、英単語よりは空きがある確率がグッと上がります。まあ母音を含んでいる必要があるため制約条件が増えるのが難点ですが…(笑)
良さそうな単語があれば、ローマ字での既存単語のドメインハックも美しいと思います。個人的に「.uno」とか「.one」とかが安くて母音多めなので作りやすそうだなと思っています。
オススメのドメインハックの取り方②:サービス名・ブログ名・ハンドルネーム
YouTubeの「youtu.be」やInstagramの「Instagr.am」など、サービス名としての「オリジナルの文字列」でドメインハックするのは非常にオススメの取り方の一つです。
もちろんサービス名に限らず、ブログ名やハンドルネームとしてのオリジナル文字列でドメインハックするのも非常にオススメで、盛んに行われています。
これはまず何より、オリジナルの文字列なので他者に取られているケースが少なく非常に空いている確率が高いということが挙げられます。
さらに、例えば「youtu.be」のように、「サービス名やブログ名、ハンドルネーム」以外に一切の無駄を含んでいないため非常に美しく、愛着も湧きやすいのがこの取り方ですね。
特にWebサービスをローンチする場合にはドメインハックありきでサービスネーム考えたりするケースも少なくありません。
また、ドメインハックできるハンドルネームを考えてつけるドメインマニアの方もいらっしゃいます。
僕はあまりドメインの知識がない頃に「つくたろう」というハンドルネームを考えたので、自分のハンドルネームでドメインハックできないことに非常に悲しみを感じています(笑)
どこかの国から「.ou」というccTLDでも登録開始しないものでしょうか…と割と真剣に願っております。
オススメのドメインハックの取り方③:自分の苗字
ドメインマニアならやはり、自分の苗字でのドメインハックがしたくなるものです(断言)。
例えば高崎さんだったら「.ki」を使って「takasa.ki」とかですね(これは空いています)。
しかも苗字のドメインハックで取得できた場合、サブドメインを使うことで「フルネームだけのURL」を作ることができるんです。
例を挙げると、高咲侑ちゃんが「takasa.ki」というドメインを取った場合、「yu」というサブドメインを作ることで「yu.takasa.ki」というURLを作ることができるんです。
最近は自分の本名でポートフォリオサイトを作るケースも増えていますが、こういう「フルネームURL」はそういう用途にぴったりですよね。これほど美しく、無駄のないドメインハックって無いんじゃないんかなあと思っています。
またもちろん、取得したドメインでメールアドレスを作ることで、メールアドレスそのもので自分の本名を再現することも可能です。
高咲侑ちゃんの例で言えば、「yu@takasa.ki」というメールアドレスを作れるという具合ですね。
もちろんこの「苗字でドメインハックする」という場合もローマ字でのドメインハックが基本となるため、母音などの制約がありすべての苗字で可能なわけではありません。ただ、運よく可能であり自分の苗字に空きがあれば、同じ苗字の違う方に取得される前に取っておくのも悪くないと思います。苗字ドメインなら家族にそれぞれの名前のメールアドレスを渡すことも可能ですし。
ちなみに僕は運よくドメインハックが可能な苗字でした。特定が怖いため具体的なドメイン名は伏せますが、安くないドメインであったため苗字のドメインを維持するために結構な額を毎年払っています(笑)
オススメのドメインハックの取り方④:自分の名前
さて、これは先の苗字と通ずるものがあると思いますが、自分の名前でドメインハックするのもオススメです。
例えば「ひたぎ」さんが「hita.gi」で取るとかですね(これは空いています)。
苗字で取れなかったとしても名前で取れるパターンもあるので、一度探してみてはいかがでしょうか。
また特に、「あい」さんとか「いお」さん、「もえ」さんなんかはそれぞれ「.ai」「.io」「.moe」というトップレベルドメインを使ってフルネームをドメインハックで表現することが可能です。例えば「kizuna.ai(キズナアイ、Vtuber)」なんかがそうですね。
「.moe」ドメインなんかは価格も安くて取りやすいので、そういった名前の方はぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
オススメのドメインハックの取り方⑤:お気に入りのポケモン
続いて紹介するのは、「お気に入りのポケモンの英語名のドメインを取る」というドメインハックです。このブログは一応ポケモンブログでもあるので紹介しておきます(笑)
例えばムゲンダイナの英語名「Eternatus」を、トップレベルドメイン「.us」を使って取る「Eternat.us」などですね(これは空いています)。
あとは、工夫次第では2文字のccTLD以外にも組み合わせ次第ではgTLDでもドメインハックが可能です。
例えばマンムーの英語名「Mamoswine」を、トップレベルドメイン「wine」を用いて「Mamos.wine」で取るなど(これも空いています)。
自分のお気に入りのポケモンの名前をドメインハックで持っておけば、そのポケモンへの愛着がさらに湧きますよね。
ポケモン好きな方は、ぜひ試してみてください。
オススメのドメインハックの取り方⑥:日本語ドメインなどを使ったドメインハック
あまりメジャーではありませんが、「.みんな」という日本語のトップレベルドメインがあります。
この日本語ドメインを使って「どこいっちゃったの.みんな」といった、日本語を使ったドメインハックが可能です(これもまだ空いているので、取得が可能です)。
「.みんな」というドメインを扱っているのは国内ではゴンベエドメインのみで、値段は1年間1980円とリーズナブル。
ひらがなのトップレベルドメインは今のところ「.みんな」だけですが、漢字のドメインは主に中国向けに多種多様なものが販売されています。例えば「.世界」などですね。
これらは別に取得の制限が中国のみとなっておらず日本からでも誰でも取れて、またセカンドレベルに登録する文字はひらがなでもカタカナでも漢字でも可能なので、例えば「僕だけの.世界」といったドメインハックが可能です。
また、ひらがなを扱うのは全世界でも日本だけなので、非常に競争率が低く取りやすいのが特徴です。
よりオリジナリティを出したサイト作りに使えそうなドメインハックということですね。
ドメインハックにオススメのレジストラ
最後に、ドメインハックのためのドメインを取得する際にオススメのレジストラを紹介したいと思います。
ドメインハックにオススメのレジストラは、ゴンベエドメイン(もしくは海外レジストラ)です。
ドメインハックをする際にはマイナーなトップレベルドメインを探したりする必要があるため、レジストラを選ぶ際は「扱っているドメインの種類」が大事になってきます。
ゴンベエドメインは1000種類近くのドメインを扱っており、国内では断トツです。「誰がそんなの取るの…?」みたいなドメインも扱っています。
実際に見てみれば分かりますが、「国内ではゴンベエドメインでしか扱っていないドメイン」というのも多くあります。
ゴンベエドメインを運営しているのはインターリンクという会社で、GMO系列ではないというのも(個人的に)非常にポイントが高い。
インターリンクはそれほど有名な会社ではないと思いますが、調べてみるとドメイン事業に非常に力を入れていることが分かります。またゴンベエドメインはICANN公認レジストラ(かなり厳しい審査に合格している)である点からもそれなりに信頼はできると思います。もちろん僕も使っています。
国内レジストラでドメインハックをするなら、とりあえずゴンベエドメインかなと思います。
ちなみにもちろん、海外には日本とは比べ物にならないぐらい多種多様なドメインレジストラがあります。ドメインの取扱数も非常に多いですし、また価格を安くしているところも多くあります。
英語が使えたり海外サイトに慣れている方は海外レジストラも良いと思います。それなりに使いやすくて有名なところでは「Gandi.net」などがありますね。
海外レジストラを使う場合の注意点として、「サイト自体は日本語に対応していても、問い合わせは英語で行わなければならない」ということがあります。
先に例に挙げたGandi.netなんかも、UI自体は日本語に対応しており基本的には日本語で使えるのですが、問い合わせた時は「英語を使ってください」と言われました。
海外レジストラを使うかどうか迷ったときは、「何かあった時に自分が英語で対応できるかどうか」で決めるといいんじゃないかな、と思います。
おわりに
さて、今回は僕の大好きな「ドメインハック」について紹介しました。
かなり熱が入ってしまいした。多分日本語のサイトでここまで丁寧かつ熱心にドメインハックについて解説したものは無いんじゃないかなと自負しています(笑)
ちなみにそんな僕は、先述の「自分の苗字」を含めてドメインハックで取ったドメインを5つほど所持しています。
ここで紹介してもいいのですが、どのドメインもまだコンテンツを用意できていないためここに載せるのはコンテンツを作りこんでからにしたいと思います。(唯一自分の苗字のドメインは日記帳にして結構ちゃんと使っているのですが、これはさすがに公開できません(笑))
ちなみに僕は自分でドメインを取得するだけでなく他の人の取っている美しいドメインを見るのも好きなので、これを読んでいる皆さんがもし「こんなドメインハックをしたよ」みたいなドメインをお持ちでしたら、ぜひぜひコメント欄などで自慢していただけると嬉しいです。
ということで今回の記事はここまでですが、一応ドメインマニアの端くれとしてこれからもドメインについての記事を積極的に書いていきたいと思います。
これからもよろしくお願いします!ここまで読んでくれて、ありがとうございました!
2022/03/28 つくたろう
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